ギャグ漫画の描き方、描いていき方

ギャグ漫画の描き方、描いていき方
藤岡拓太郎 2023.06.18
誰でも

こんにちは、藤岡拓太郎です。象の上から失礼します。

今日は、自分がギャグ漫画を本格的に描き始めた19歳の頃や、描きあぐねていた23歳の頃に読みたかった文章を書いてみます。いまギャグ漫画を描きながら何かしら悩んでいる人、またギャグ以外の漫画を描いている人にとっても、少しでも参考になるものがあれば幸いです。

この文章の中で一番伝えたいことを最初に短くまとめておくなら・・・

「いまギャグ漫画を描いている場所が、自分が自分らしく、心地よく、浮き浮きとした気持ちで描き続けられる環境であるかどうか、常に考えていてほしい」ということです。

1. ギャグ漫画の描き方

一人に向けて描いてみる
ギャグ漫画を、昔はのびのび楽しく描けていたのに最近どうもうまく描けないという人へ。僕も最初の数年はそんな感じで悶々としていたのですが、その頃大きな手がかりになったのが、ある映画監督がインタビューで語っていた「私はいつも映画を知り合いの誰か一人だけに見せるつもりで作っています」という言葉でした。

僕は当時実家暮らしで、担当編集者以外で漫画を見せる相手といえば、親やきょうだいぐらいのものでした。昔はスケッチブックや年賀状に描いた漫画に腹を抱えて笑ってくれていた家族たちが、このごろ連載を目指して描いている漫画にはどうにも微妙な顔を向けている・・・。そんな時に、先ほどの映画監督の言葉をきっかけに、「年賀状を書くみたいにして漫画を描いてみよう」と思うようにしてから、少しずつ漫画が良くなっていった気がします。もちろん本当の年賀状みたいに身内ネタでは駄目なわけですが、あの頃、笑う顔が想像できる誰かに宛てて描いていたあの感じを大事にしてみようというのは、今でも意識していることです。

読ませたい人が一人もいなければ、自分でもいいです。今の自分や、あるいは小学生の自分にこれを読ませたら笑うかどうか、想像しながら描いてみる。

「100万人」という人間はいないので、あまり「100万人に向けて描く」などと気張りすぎないようにするのがおすすめです。一人に深く届くものは100万人にも届く。かもしれない。そんな感じで描いてみるとよいと思います。

ギャグ漫画は漫画
いまギャグ漫画家を目指している人は、漫才やコントや大喜利など、お笑い芸人の表現に影響を受けている人も多いと思います。僕も、昔からギャグ漫画家に憧れはあったのですが、笑いを考え続けていきたいという気持ちが決定的になったのは高校時代にお笑いの世界に触れてからでした。

僕も含め、そういうルートでギャグ漫画を描き始めた人間にありがちなのが、ギャグ漫画が漫画であるという事実をつい忘れてしまうということです。例えば、どうもコントのような漫画を描いてしまう。というかコントでやったほうが面白くなりそうな漫画である。絵コンテのような漫画・・・。僕は漫画に映像化の依頼が来るのは基本的に恥ずかしいことだという思いがあります(だからこそ、漫画表現として完璧な漫画を、全く違うアプローチで面白く映像化したものを見ると、本当にスゴイと思います)。漫画以外では再現できないことをやりたい。ギャグ漫画を描き始めて何年もしてから、自分の中にそういう欲求があることと、ギャグ漫画はまず漫画であるということを、ようやく意識するようになりました。

「漫画らしさ」とは色々あると思いますが、ひとつ確実に言えるのは「いい絵である」ということだと思います。綺麗でなかろうがデッサンが狂っていようが、作者自身が「いい」と思っている絵。自分のアイデアやキャラクターを表現するのに最も適した絵。ギャグ漫画を描き始めの頃を思い返すとビックリするのですが、僕は絵のことをあまり大事にしていませんでした。自分の笑いのセンスを分かってもらおうとすることや、奇抜なアイデアで驚かせようとすることにとらわれすぎて、「いい絵」を描こうとする気持ちが全く足りていなかった気がします。

「漫画らしさ」があろうがなかろうが、別に読者を笑わせることができれば誰にも文句を言われる筋合いはないわけですが、自分の中でどうにも納得がいかない時は、絵や漫画表現について改めて考えてみるのもよいと思います。笑いが古いからと敬遠せず、昔のギャグ漫画やユーモア漫画からも学ぶべきところを探してみてほしいです。長谷川町子先生の描く線や呼吸、なんてスマートなんだろうと思います。長新太先生の絵のトボケぐあい。杉浦茂先生の画面の無邪気さ。あらゆる時代の様々なジャンルの漫画から自分にとっての「いい絵」「いい表現」を見つけて、真似てみてください。  

映画にも小説にも絵本にも学ぶべきものはあり、また漫画技法の指南書や映画の脚本術の本にも参考になるものはたくさんあります。しかしこういうものは勉強し始めると切りがないので、少なくとも一作描いてから一冊読む、ぐらいにするのがよいと思います。ヘタでもいいから、その時の自分の力を全部出して一作描き上げる、という経験を何度も繰り返していくことがとても大事です。そしてそのほうが、指南書に書いてあることは何倍にも深く理解できるものです。

2. ギャグ漫画の描いていき方

誰かと漫画を作るということ
いまギャグ漫画を描こうという人は、どこから投稿を始める人が多いのでしょうか。僕の場合は、子供の時から読んでいた週刊漫画雑誌が主催するギャグ漫画の賞でした。最初の応募は高校時代。その時は落選し、19歳で再び応募した漫画で賞をもらいました。担当編集者が付き、連載を目指す日々が始まりました。しかしなかなか結果が出ず、雑誌を変えたりもしましたが、どうもうまくいきませんでした。

雑誌連載を目指すということ、それから担当編集者という存在について。最初にぜひ言っておきたいのは、長い付き合いになりそうな編集さんとは、出来るかぎり、実際に会って顔を合わせて打ち合わせをするのがおすすめだということです。特に最初のうち、信頼関係が結べるまでは何度も会うとよいです。漫画を一緒に作っていくというのは、時に相手の、とても大切にしているところに触れることでもあります。壊しにかからざるを得ない場合もあるかもしれません。信頼関係がないとすぐに終わってしまいます。この人は何を作りたいのか。どういうものを大切にして生活しているか。どんなタイミングで冗談を飛ばし、どんなことで笑う人なのか。メールやLINEだけのやりとりをしていると分からないことでも、会って話してみれば腑に落ちることは割とある気がしています。

地方在住や対人恐怖であるなど、なかなか頻繁に顔を合わせるのは難しい場合もあると思います。そんな時はテレビ電話(いまテレビ電話って言わないか、ビデオ通話)や電話、それも難しければメールや手紙で。納得がいかないことがある時は特に、とことん言葉を尽くして話し合ってほしいと思います。

自分の漫画の描いていき方
これから漫画賞に応募しようとしている人を怖がらせたいわけではなく、また自分が雑誌連載ができなかった負け惜しみでこんなことを言うわけでもない旨をお断りしつつ、若い人に伝えておきたいのは、自分が漫画を描いていく場所が本当にそこでいいのか、常に自問してほしいということです。自分が自分らしく、心地よく、浮き浮きとした気持ちで漫画を描き続けられる場所であるかどうか。

僕は雑誌連載を目指していた頃、それなりに将来のことをシミュレーションしていたと思いますが、全然考えが足りていませんでした。週に一度締め切りがやってくる場所で、十数ページのギャグ漫画を描き続けるというのはどういうことなのか、そんなことが自分に可能なのか? 週刊連載に耐えうるキャラクターも計画もろくに持たないまま、賞をもらい担当が付いてしまった19歳でした。

雑誌編集者は当然、担当した作家をいかに連載へ導くかということを第一に考えます。だから漫画家は自分で考えるしかありません。受賞前でも受賞後でも、担当が付く前でも付いた後でも、折にふれて、自分の漫画の描いていき方について考えてください。連載ができないと落ちこぼれだなんて思い詰めすぎることなく、軽やかに、自分が漫画を描くべき場所を探り続けてほしいです。

月刊連載や週刊連載といった異常な状況下でしか生まれない笑いというのはあると思うし、その中でこそ輝くギャグというのもあり、刺激的で魅力的な場所だと思いますが、その道を選ぶなら、自分の心と体と、よく相談をして下さい。「ギャグ漫画家は10年続けると気が狂う」といった噂を聞いたことがあると思いますが、日々締め切りに追われながら、心身の健康そっちのけで描き続けるという状況においては、本当のことなんだろうなと思います。

僕もWEB上で週1の連載をしたり、毎日1ページ漫画を1作描くという経験をしたことがあるのですが、これは10年も経たないうちにおかしくなるなと思いました。それにギャグを考えることや漫画を描くことが嫌いになってしまいそうで、それが一番恐ろしく、ある時から連載形式でギャグ漫画を描くことをやめました。描きたい時に描く。もちろんこのやり方だと雑誌に載ることはできませんが、それよりも自分がずっと描き続けられそうなほうを選びました。『藤岡拓太郎作品集 夏がとまらない』(ナナロク社)という本は、SNSで発表し描きためた漫画を、好きだった出版社に持ち込んで形になったものです。

自分の場合、これまでを振り返っても、よい出来だと思える作品はほとんど、締め切りのない中でマイペースに描いたものです。もちろんこれに関しても人それぞれで、締め切りがないと何も生まれず筆が進まないという人も多いと思います。

さらに僕の場合は短編志向で、『夏がとまらない』も短編集だからこそ出版が実現したという面もあるだろうし、何巻にも渡る続き物のギャグ漫画を描きたいという人にとっては、あまり参考にならない話だったかもしれません。そういう人はやはり雑誌を目指すのがいいのかな・・・。その際は自分に合う刊行ペースの雑誌を選び、編集者とよい関係を築きつつ、漫画を描き続けてほしいです。僕も『夏がとまらない』以降の本づくりで実感したことですが、信頼できる編集者が併走してくれているというのは、とんでもなく心強いものです。

担当編集者
とはいえ、どうしてもこの編集者とはやっていけないという場合もあると思います。例えば僕も、雑誌修行時代に何人かの担当編集者と関わりました。その頃の担当者たちに感じたのが、ギャグ漫画家にかけるべき言葉やアドバイスをあまり持っていないようだということでした。実際に、「ギャグ漫画というのは作者の才能が全てなので、こちらからは何も言うことがない」と言われ、ほとんどアドバイスをもらえなかった経験があります。

そんな中で、ネームの提出に少し間が空くと、「もっと早くたくさん描いて下さい。〇〇先生なんて連載を抱えながら新しい読切のネームを持ってくる」と、これも複数の担当者からかけられた謎の発破です。まだキャラクターもスタイルも定まらず、全てが模索中のうちは、制作に時間がかかって当たり前です。もしこういうことを言われても、気にしなくて大丈夫です。その編集者からすれば、担当した者はすべてプロだとみなしているからこその発言なのかもしれませんが、このあたりは明確な契約があるわけでもないし、お互いの意識にズレが生まれて関係がこじれてしまうこともあると思います。どうしてもしんどかったら、その担当と離れることも考えてみてください。

また僕の経験ですが、当時、ネームをどんどん送ってと言われ、描いて送るも、なかなか反応がもらえないということもよくありました。丸1日経っても連絡がないので、どうだったでしょうかとメールを送るが、返事が来るのはそこから更に3日後だったり、1週間後だったり。その間、反応が気になって何も手につかない。相手は年上だし、連載作家の担当もされているから忙しいんだろうなと勝手に萎縮して、あまり何度も催促することもできませんでした。今思うと、そんなことで気おくれする必要は全くありません。反応が異常に遅い編集者には「もっと早く返信を下さい」と言うべきです。それに対して「だったらすぐに反応したくなるネームを描いて下さい」なんて返してくるような相手であれば、直ちに別れてよいと思います。

(しつこく書いておきますが、漫画編集者のタイプというのは雑誌によっても違うし、編集者ひとりひとりによっても当然違います。僕個人の経験を書いています。しかしこれらのケースは残念ながら今でも耳にすることがあるので、注意喚起の意味も込めて記しておきました)

僕がそこまで強く出ることができなかったのにはもう一つ理由があって、当時はTwitterが出来たばかり、SNSで漫画を描く人も、WEB漫画というもの自体も今と比べればまだまだマイナーな存在でした。僕自身、ホームページもSNSアカウントも持っていなくて、インターネットで漫画を発信していくという発想がなく、「ここで担当と離れてしまったら、もう漫画家にはなれないかもしれない」という切羽詰まった思いも関係していました。

今は違います。SNSに漫画を載せて、面白ければ拡散され、編集者のほうからお声がかかる時代です。編集者の担当作や趣味を知ることも昔より容易だし、自分の好きな編集者に直接連絡が取れる場合もあります。

ウケることとスベること
ギャグ漫画家がいちばん成長するのは、作品を完成させた時と、そして何よりウケた時とスベッた時です。僕は最初に賞をもらってからの5年間で自分の漫画が読者の目に触れたのは、読み切りが載った時の一度だけでした。その頃WEB漫画が活気づいてきて、SNSで漫画をアップする人も増えてきていた中、僕はWEBに漫画をアップしたら負けだと思い、雑誌連載デビューにこだわっていました。

今振り返ると、何をしていたのかと思います。返信に1週間かかる編集者だけにネームを見せ続けて、漫画の腕が上がるはずがありません。ギャグ漫画家だけでなく芸人や、笑いに携わる人間なら誰でもそうだと思いますが、ウケることとスベることを繰り返して、自分の資質を知り、自分の笑いとは何かを少しずつ覚えていくものだと思います。2014年にようやくホームページやSNSで漫画を載せ始め、そういうことを実感しました。ウケもせずスベりもしなかったあの5年間、本当にもったいなかった。

雑誌連載が目標だという人も、煮詰まってしまった時は、ひとつ修行のつもりで、1ページ漫画や4コマ漫画でもいいのでSNSに投稿してみるのがおすすめです。「SNSに載せたら、それで満足してしまいそう」と思ったり周囲から言われたりするかもしれませんが、それの何がいけないのかと思います。もちろんひどいコメントも直接飛んできたりするのがSNSなので、十分注意が必要ですが・・・。このあたりのことはまたあとでも書きます。とにかく、時間は大切にして下さい。若いうちは特に。

3. さいごにいくつか

今回お伝えしたかったことはもう大抵書けましたが、あと、いくつか。

アルバイト
漫画家になる前に、できるだけたくさんのアルバイトを経験しておくのは、とてもおすすめです。それができないからギャグ漫画なんか描いてるんだろうが、という声も聞こえてきそうですが・・・僕もそのタイプなので分かります。僕はアルバイトを二つしか経験できませんでしたが、その二つだけでもやっていてよかったなと思います。

もし雑誌連載にこだわりがないなら、漫画以外に好きな仕事を見つけて、空いた時間に漫画を描いていくというのもいいですよね。金銭面でも安心だし、僕も今の時代に20歳だったら、そういうやり方を探るかもしれません。

具体的にアルバイトが漫画にどう役立ったのかと言われると難しいのですが、自分の知らない世界に体を置いてみるというのは、描く漫画にも様々によい影響を与えてくれます。アルバイトじゃなくても、新しい環境に飛び込んでみる、旅をするなど。そういうところでかいだ匂いや、生身の人間と触れ合うことというのは、時に映画100本分、200本分ぐらいの衝撃や感動があります。漫画にとって無駄になるものは一つもないと思います。

SNS
SNSに漫画を載せることについて。先ほども書いた通り、僕にとってはTwitterやInstagramはギャグ漫画の腕を磨くのに絶好のツールでした。大抵の場合、面白ければリツイートやいいねの数が伸び、つまらなければ伸びない。反応がダイレクトに伝わる。

しかしここで気をつけてほしいのは、数字に惑わされ、「バズる」ことに囚われすぎないでということです。リツイート数の少ない漫画の中にも、宝石のような作品はあります。僕も発表後の反応が少なかった漫画の中で、「あ、この描き方がまずかった、そりゃウケないか」と気づかされた作品もあれば、「ウケてないなぁ、でも俺は大好きだぜ」という作品もあります。本の部数でも同じです。すべてを数字に委ねず、芯をしっかり保ち、自分の漫画に向ける目を鍛えてほしいと思います。

他にSNSで気をつけてほしいことは、やはり作者のもとに直接届くコメントです。好意的なコメントや応援のメッセージは本当に嬉しいものですが、時には悪意に満ちた言葉が書き込まれることもあります。コメント欄は見ないようにするのが一番なのですが、描きはじめの頃は特に、なかなか難しいですよね。どうしても読者の反応が知りたい。僕は今は、コメントを見たい時は信頼できる人にチェックしてもらってから見るようにしています。昔は全部の言葉を受け止めてしまっていたもんで、ある時期には心と体を少しやられたこともありました。

以前Twitterである人が、SNSというものをとても上手に言い当てていて、それは、自分が「コンテンツ」にされるのが時に不愉快で、とっても居心地が悪いのだと。フォロワーが増えたりツイートがバズッたりすると、そこに届く言葉が、ひとりの人間に話しかけるメッセージではなく、「コンテンツにコメントを書いている」感じのものが増えるのだと。

僕もそれは覚えがあって、好意的なはずのコメントにもなにか嫌なものを感じることがあります。SNSで活動する以上それは当然のことだし、誰が悪いという話ではありません。こういうところの自分の心の動きも観察しつつ、健康のためにも、SNSとはうまく付き合っていってください。

著作権
著作権について、自覚的でいてください。僕は以前、収入がなく貯金も底を突きかけ正気ではなくなっていた時、漫画の依頼が届き、契約書にろくに目も通さぬまま描き始めたことがありました。その時の漫画の権利は相手側に帰属することになっていて、後年書籍化の際にも作品を使用できませんでした(当然先方に非はなく、著作権に無頓着なままいい加減に仕事を引き受けてしまった自分の責任です)。

著作権やお金(報酬、印税)や諸々の契約については、面倒くさがらず、きちんと勉強して、分からないことがあったら聞きましょう。とても大切なことです。  

しんどい時は
ギャグ漫画を描いていると、笑いのことを考えすぎて、入れ込みすぎて、ちょっと体調がおかしくなることもあると思います。真夏なのにめちゃくちゃ寒いとか。そういう時は朝起きて夜寝るようにし、栄養たっぷりのごはんを食べて、天気のいい日は運動や散歩をし、猫をなでたりして、自律神経を整えれば、改善することは多いです。

それでもしんどい時は病院に行きましょう。心療内科やカウンセリングに行くことも、全然恥ずかしいことじゃないです。僕は今のところ心療内科やカウンセリングに行ったことはないのですが、もしこの先めちゃくちゃ心がしんどいことがあったら、歯が痛いときに歯医者に行くぐらいの感じで心療内科に行こうと思っています。

家にこもって一人でギャグ漫画を描き続けるというのは、やっぱりだいぶ心身に負担がかかるものだと思うんです。お笑い芸人がうらやましいのは、一匹狼なピン芸人だとて、お客さんの笑い声や、先輩芸人の「おもろかったで」の一言で、どれだけ心が安らいでいるか。

これは人によって、あるいは人生のある時期においてはかなり難しいことだと僕もよく知っているので、簡単には言えないのですが、できれば友達や仲間を持ち、ギャグ漫画の話、ギャグ漫画以外の話をする時間も大切にしてほしいと思います。いやほんとに、自分のペースで大丈夫なので。

あ、あと単純に座りっぱなしは体によくないなと思って、僕は今年からスタンディングデスクを導入しました。今までの机に段ボールを重ねて作った即席デスクですが・・・。具合がいいのでそのまま使っています。

さいごに
よし、これでもう今回書きたいことは全部書けました。技術的なことでお伝えできそうなことはもうちょっとありますが、それはまた機会があれば。

ギャグ漫画の話」という、24歳の頃に作った自己流のギャグ漫画の教科書も公開中なので、興味があれば読んでみてください。

今回の文章といい、お前はよっぽど自分に自信があるんだなと思う人もいるかもしれませんが、そんなにありません。一作描くたびにギャグ漫画の描き方が分からなくなっています。でも今が一番楽しく描けています。ギャグ漫画を描き始めた人間にとってヒントが少なすぎるだろとずっと思っているので、折にふれてこういうものを書いてみている次第です。

漫画は、家族や友人だけに向けて描いてもいいし、自分だけのために描いてもいいものです。自分の知らない誰かにも読んでほしくなったら、雑誌に投稿したり、SNSに載せたり。その方面に明るくないのでここまで触れてきませんでしたが、同人誌やZINEなどの自費出版の世界もありますよね。自分も常に、どこでどうやって作品を作るのがいちばん楽しいかを考えながら、また今日もくだらないことを思いつきたいです。皆さんのご多幸をお祈りします。

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藤岡拓太郎のニュースレター「象の上から」

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